第四人称の語り部

コトバを生きる日々/ 俳人 /【俳句てふてふ】▶︎▶︎川辺一生

キリスト教と性道徳

クリスチャンとして思うこと

 

最近常々感じることがある。

 

キリスト教って誤解されてるなあ

 

である。

 

日本に正式に入ってからたかだか150年くらいの新米宗教なので、しょうがないよね、と思いつつ。

 

もっとちゃんと知ってもらう努力が必要

 

なんだろうなと感じるのである、一信者的に。

 

ちょうどそんなタイミングで一冊の本がブームとなった。

 

 

上馬キリスト教会の世界一ゆるい聖書入門

上馬キリスト教会の世界一ゆるい聖書入門

 

 

 

あっ、こんなゆるい感じでいいのね、と思った 笑

 

何事もまずは楽しんでもらうことが大切。

宗教なんてなおさらそうだよね、と思った次第。

 

なので、キリスト教の誤解を解きつつ、楽しんでもらうことを念頭に少しばかり語っていこうかなと思います。

 

とはいえ、布教は目当てとしてませんので、ご安心を 苦笑

 

上馬キリスト教会さんじゃないけど、僕の記事読んで、「キリスト教に入信します!」って言われても、「待って!早まらないで!もっと考えてからでも遅くないから!」って、全力で止めます 笑笑

 

キリスト教は性欲を否定してる、って本当?

 

第一回のテーマは

 

キリスト教と性道徳」

 

はい、初回からすげえテーマですね 笑笑

 

でもみんな好きでしょ?えっちな話題 笑笑

 

たぶんキリスト教が一番誤解されてる分野でもあると思うので、あえてぶっこみました。

 

まず、前提としておそらく多くの人がキリスト教に抱いているイメージって、

 

キリスト教は性を悪いものとみなしている。セックスにも否定的。

 

こんな感じじゃないでしょうか?

 

では、キリスト教の一般的な認識はどうか?

せっかくなので、偉い先生にご登場願いましょう!

 

C・S・ルイスさんでーす!

 

(ガチャ!)

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(wikipedia)

 

ルイス「衣装ダンスの中からこんばんわ、ルイスです☆」

 

おが「(早速かましてきたな・・)ルイスさんはキリスト教の伝道者で、日本でも『ナルニア国ものがたり』の作者として有名ですよね」

 

ルイス「日本だと『指輪物語』の二番煎じとか言われてるみたいだけどね、ははっ(遠い目)」

 

おが「(この人扱いづらい・・)えっと、『ナルニア国ものがたり』も本当はキリスト教を布教する目的で書かれたんですよね?」

 

ルイス「そうなのよ。キリスト教の素晴らしさを伝えたくて書いたのに、友達のトールキン指輪物語の作者)に見せたら、ボロカスに言われてさ、マジあいつfry」

 

おが「(この人めんどくさいな・・)では、本題ですが、キリスト教にとっての性道徳についてどうお考えですか?」

 

ルイス「君、初回からそれ持ってくるとか猛者だね。僕も遠慮して本の中では後ろの方にもってきてるのに 笑」

 

おが「いや、まあそこはインパクト重視で 笑」

 

ルイス「うふ、そういうの嫌いじゃない!そしたら僕の本の中でまさしくそれについて書いてるものがあるよ」

 

キリスト教の精髄 (C.S.ルイス宗教著作集4)

キリスト教の精髄 (C.S.ルイス宗教著作集4)

 

 

おがキリスト教の入門書として有名な一冊ですね」

 

ルイス「そんなに褒められたら照れちゃうよ」

 

おが「・・・・・」

 

キリスト教は性的快楽を否定していない!?

 

ルイス「もともとはラジオ番組で一般大衆向けに分かりやすくキリスト教を教えるコーナーを担当してたのよね。その時の内容をまとめて本にしたのがコレね」

 

おが「その中の第三部に性道徳に関しての章がありますね。せっかくなので少し読んでもらえますか?」

 

ルイス「えーっ、そこ作者に読ませるの?追加料金発生しちゃうぞ?」

 

おが「いいから読めよ」

 

ルイス「あっ、そういう感じ?しょーがないなあ」

 

キリスト教は、性的快楽をいけないなどと言っているのではない。食事を楽しんではいけない、などと言っていないのと同様である。ただ、性の快楽を切り離して、それだけを手に入れようとしてはいけない、と言っているのである。 

 

 

おが「つまり、愛情表現としてのセックスやそれに伴う快楽は自然なものだし、キリスト教もそれは否定していない、ってことですよね」

 

ルイス「うん、まあ、だってしょうがないじゃん、愛し合ってたらセックスするし、セックス気持ちいいのは本当だし、それ否定したら人間やっていけないでしょ」

 

おが「ただし、性的快楽だけを切り離して手に入れる、つまり自家発電や風俗はダメですよってことですか?」

 

ルイス「うん、キリスト教の立場的にはね」

 

おが「でも現実問題厳しくないですか、それ?」

 

ルイス「まあ、それは僕も感じるところで、さっきの本にも言い訳を長々と書いてたりするんだよね」

 

貞潔は、キリスト教の中で一番人気のないものである。また、人気をあげようとしても、無理である。 キリスト教はこう言うのだから。「配偶者に対して完全な貞潔を守るか、さもなければ完全な禁欲」

 

おが「たぶん一般的な人が感じるキリスト教のイメージってここですよね。禁欲のイメージ」

 

ルイス「そうだね。ただ、キリスト教が求めてるのは、性欲自体を悪と見なすことじゃなくて、あくまでパートナーを大切にしなさいよ、それができないんなら最初から禁欲しとけや、ってことなのよね」

 

おが「夫婦やカップルが愛し合う、その結果としてのセックスや性的快楽はキリスト教は否定していない、むしろ真に愛し合うことはキリスト教の教えそのものであるということでしょうか?」

 

ルイス「いいセンスだ!(スネーク風)その辺りについても少し読んでみようか」

 

キリスト教的法則は、恋愛の情熱に対して、その情熱と異質なものを押し付けているのではなく、ただ恋人たちが、彼らの情熱から自然に出てくる要求を、真剣に受けとめるようにと命じているにすぎないのである。 

 

おが「つまり、夫婦やカップルがちゃんと愛し合うことが大切ですよ、そのためにも性欲とうまく付き合っていきなさいよ、ってことですよね?」

 

ルイス「そういうことだね。というか、これはキリスト教に限らずごくごく当たり前なことだと思うけどね」

 

禁欲って難しい、だからこその教会

 

おが「なるほど。とはいえ、やっぱり性的快楽を切り離して手にしてしまうこともあると思うんですよ、世間一般の男性は特に」

 

ルイス「だから教会行けってことなのよ。教会に行って、罪を告白して、神様に許してもらう。そしたら、また自分を律して頑張ってみよう、ってなるでしょ?」

 

おが「さきほどの本にもその辺りのことが書いてありますね」

 

ルイス「ねー、まだ読むの?そろそろ衣装ダンスに戻りたいんだけど?」

 

おが「(この作者・・・)そういえば、ルイスさんのあだ名って」

 

ルイス「うわあああ!!わかったから!!読みますよ!!読めばいいんでしょ!!」

 

完全な貞潔はー完全な愛と同様ー単なる人間的努力をもってしては、とうてい到達しうるものではない。だから、我々は神の助けを求めなければならないのである。

(中略)

失敗するたびに、赦しを求め、元気をとりなおして、またやってみることだ。多くの場合、神の助けは、最初のうち、徳そのものの実践にではなく、この何回もやりなおすという力を増すために与えられるのである。 

 

おが「ちなみに、性欲に対する罪ってキリスト教の中ではそこまで上位のものじゃないんですよね?」

 

ルイス「読みまーす!(投げやり)」

 

肉体の罪は悪いことは悪いが、すべての罪の中で悪性のうすいものである。最悪の快楽はすべて、純粋に霊的なものであるーたとえば、人を邪道に引きずりこんで喜ぶとか、威張りくさったり、恩着せがましくふるまったり、人の遊びの邪魔をしたり、陰口をたたいたりして楽しむとか、あるいはまた権力や憎悪に快楽を感ずるとかーそういったことが実例である。 

 

おが「なるほど。もちろん宗派によって捉え方は違うと思いますが、キリスト教が性についてどう考えているか、ある程度実態はつかめたのではないかなと思います」

 

ルイス「もうナルニアに帰っていい?Netflixでドラマ化するから最近忙しいのよ」

 

おが「(サラっと宣伝してきたな)ありがとうございました!C・S・ルイスさんでした!」

 

ルイス「お子さんの情操教育にぜひ、『ナルニア国ものがたり』を!では!」

 

さて、そんなこんなで第一回キリスト教講座いかがでしたでしょうか?

 

キリスト教のイメージがちょっとでも変われば嬉しく思います!

 

あと実際のC・S・ルイスはあんなにチャラくないので、ご安心を 笑笑

 

クリスチャンだけど質問ある?的なノリで次回以降聞いてみたいテーマなど受け付けておりますので、お気軽にコメントくださいね!

 

「ナルニア国ものがたり」全7冊セット 美装ケース入り (岩波少年文庫)

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