第四人称の語り部

コトバを生きる日々/ 俳人 /【俳句てふてふ】▶︎▶︎川辺一生

アボカドとオレンジ(裏・自己紹介④)

愛していたんだっけ?

今じゃもうよく覚えてないけど

今もあの時のことばっか思い出しちゃうの、バカだよね

 

youtu.be

 

yonigeを聴いてると思うのである。

 

ボーカルが元カノさんに似ておるなぁ

 

と 笑笑

 

いや、まあ、あの子もバンドやってたけどね。

それにしても雰囲気が似すぎててちょっと慌てるレベルですわ 笑笑

 

さて、少し間が空きましたが、今回は恋の話。

 

春だしね。

だいぶ鬱々とした内容が続いたので、少しは楽しい話をしようってなもんです。

 

目次

 

青い春

 

21歳。

 

人より3年遅れで僕はやっと大学生になった。

 

病気も落ち着いて、父親の件も片付いて、やっとこさ僕は人並みに「青春」なんてものを謳歌できるようになった。

 

そうすると、いっちょまえに、彼女なんてものもできちゃうのである。

 

相手はサークルの後輩。

よくあるパターン。

 

 

お互いロックが大好きで、それがキッカケで少しずついろんなことを話すようになった。

 

気づくと、人に言えないような心の闇とかもお互いに共有するようになった。

 

僕も、彼女も、過去という痛みを抱えていたから、惹かれ合うのは自然な流れだったのかもしれない。

 

スタバで恥ずかしさにうつむく彼女に

 

「好きです」

 

と言ったのを今でも覚えてる。

 

甘酸っぱいね。

カルピスだね。

 

令和を前に溢れる昭和臭 笑笑

 

「僕もやっと人並みに幸せになれるのかな」なんて思っていたと思う。

 

今思い出しても、なかなか幸せな日々だったように思う。

男は過去の恋を美化するからね、しょうがない。

 

そんなこんなで楽しい日々は一瞬で過ぎて。

僕が社会人になる頃には、必然的にあの二文字を意識するようになった。

 

結婚

 

僕も、彼女もサバサバしてたから、当たり前のようにそのことを語り合って、計画していたものだった。

 

でもその頃からだんだんと、確実に、運命の歯車がガタピシいいはじめていた。

 

僕もブラック企業で働いていたから、死んだ魚の眼をしていたわけだけど。

 

それに輪をかけて彼女の様子がおかしくなっていった。

 

可愛かった笑顔が虚ろな目になって。

 

「愛してる」が「死にたい」になって。

 

デートが介護になって。

 

気づくと、彼女にとって僕は「彼氏」ではなくて、「お母さん」になっていた。

 

彼女が絶望的な言葉を口にするたびに、駆けつけるようなそんな日々が続いた。

 

僕と彼女は確かに似た者同士だった。

 

心に闇を抱えながら、なんとか息継ぎしながら生きていたから。

 

でも決定的に違うことがひとつだけあった。

 

僕は、生きたかった。

 

彼女は、死にたかった。

 

オレンジ

 

「ごめん、なんかさ、重いんだよ」

 

春なのに、冷たい雨が降る夜だった。

 

「他に好きな人ができたの、ごめん」

 

なんとなくね、気づいてたけどね。

 

色々グシャグシャした。

修羅場ってやつ。

 

きれいにカッコよく別れられたらよかったけど。

無理だよ、好きだったもの。

 

駅のベンチに腰掛けて、過呼吸で意識が遠のく。

 

このまま死ねたらいいのに

 

そんなことを思った気がする。

 

あっ、 yonigeにもそんな歌あったね。

 

ちょうど5年前の今頃。

 

だから僕は今でも春が苦手。

 

覚えてるのは、それからアホみたいにSMAPのオレンジを聴いてたこと。

 

それ以外のことはよく思い出せないし、思い出したくもない。

 

アボカドでも投げつければよかったかな。

 

今となっては過去の話。 

 

あれ、なんかやっぱり暗い話になってしまった 笑笑

 

まあ、これも僕が無神論をやめたひとつの要因なので、語らざるをえない感じで。

 

ここからまた坂道を転がるように色々起きるのだけれど、続きはまた次回。

 

今回もお付き合いいただきありがとう。