家族に会いたい、と想う。
母が亡くなって、ずいぶんと月日が流れた。
もう全てが終わったような気がして、何もかもが嫌になったあの時から、
彼岸の家族とまた会うその時に、
笑顔で再会できたらと、
いま、この時を生きている。
不登校支援の仕事で子どもと向き合う時、
子ども食堂で子どもたちの笑顔に囲まれる時、
ふと背中に温かいまなざしを感じることがある。
振り返っても誰もいないのに、それが誰なのか、私にはハッキリとわかる。
だから、この瞬間、言葉をひとつひとつ紡ぐことにした。
家族に、
子どもたちに、
そして、他でもない、あなたに宛てて。
これから少しばかり物語を書いていこうと思う。
人生において、ひとりではないと思えることは、幸せだ。
これを読むあなたが、そう思えるような、人生を描いていこうと思う。
さよなら、絶望。
今日がきっとその一歩になるはずだ。