毎日、三冊の本を持ち歩く。
朝の支度をする時、
気分で本棚から選ぶ、
その日だけの三冊。
小説、詩集、哲学、心理学・・。
意図しているわけではないけれど、
ジャンルは被らないことが多い。
その三冊を、
通勤の電車や仕事前の喫茶店、休憩の
ちょっとした時間に読み回していく。
多読で知識を得たいわけではない。
ただ、その時の自分に必要なコトバを
集めていく。
求めるこころに導かれるように、
必要なコトバは、
本が運んできてくれるから不思議だ。
それらの本を毎日少しずつ読むと、
自分のこころの奥深くに、
コトバが染み込んでいくような感覚を覚える。
情報が目まぐるしく飛び交う時代に
腰を落ち着けてコトバと向き合うこのひとときが、
あたたかな安心を与えてくれる。
人間はパンで生きる以上に、肯定で生きるのである。
いったい、いつまで、いつまで、あした、また、あしたなのでしょう。
どうして、いま、でないのでしょう。
なぜ、いまこのときに、醜い私がおわらないのでしょう。
(アウグスティヌス『告白』)